保証協会ニュース
◆ 商法改正による「会社分割」制度の保証事務手続について
 平成13年4月1日より、商法等の一部を改正する法律(平成12年法律第90号、平成12年5月31日公布)が施行され、「会社分割」制度が導入されました。
 これに伴い、保証事務手続を次のとおりとしました。
 保証付融資先において分割が行われた場合は、当協会と協議されるようお願いいたします。
1.会社分割の概要について
@ 目的
会社が、組織の再編成を行うために、その営業の全部又は一部を他の会社(既存の会社又は新しく設立する会社)に承継させるための制度です。
A 種類
新しく設立しようとする会社に営業の一部を承継させる「新設分割」と、他の既存の会社に営業の全部又は一部を承継させる「吸収分割」があります。
B 分割手続の流れ
C 会社分割の法的効果
 設立会社(新設分割により設立された会社)又は承継会社(吸収分割により営業を承継した会社)は、 会社分割により分割計画書等の記載にしたがって分割会社の権利義務を承継します。
 この権利義務の承継は、合併と同様に、分割登記により当然生じる包括承継であると解されており、 個別の権利義務関係の承継については、個別の承諾を得ることなく、分割計画書等に記載することで当然に承継されます。 したがって、個別の債権譲渡契約又は債務引受契約の締結は不要となります。
D 債権者保護手続
 分割会社は一定の場合を除き、株主総会承認決議の日から2週間以内に債権者に対して、 分割に異議があれば一定期間内(1ヵ月を下らない)に異議の申述をするよう官報に公告し、 かつ知れたる債権者(取引金融機関は原則としてこれに含まれます。)にはその旨催告する必要があります。
 上記一定期間内に異議の申述を行わなかった場合は、分割を承認したものとみなされます。 債権者が異議の申述をした場合、会社は原則として債務の弁済、相当の担保の提供を行わなければなりません。 万一、異議申立の催告を受けなかったり、異議を述べたのに弁済等がなかった場合は、分割登記後6ヶ月以内に分割無効の訴を提起することができます。
E 根抵当権の取扱
 被担保債権は分割のときに存する債務のほか、分割後に負担する債務も含まれることとされていますが、 担保提供者が債務者以外であるときは、分割登記を知った日から2週間以内または分割登記の日から1ヶ月以内に限り、 分割登記の日に遡及して元本の確定請求をすることができます。
 従って、担保提供者が債務者以外の場合は、この根抵当権を担保条件とする保証は、分割登記後1ヶ月を経過してから手続をしてください。
2.保証事務手続について
(1)会社分割に係る債務承継報告書の提出
 保証先会社が会社分割に対する異議申立の官報公告もしくは催告を行った場合は、 速やかに「会社分割に係る債務承継報告書」を提出していただき、異議申述を行うか否かについて協会と協議して下さい。 その時点で、必要に応じ「連帯保証人の追加」、「根抵当権の変更登記」等の手続きも行っていただきます。
(2)添付書類
 会社分割に係る債務承継報告書の提出にあたって、次の書類を添付して下さい。
@ 異議申述の催告書又は官報の写
A 分割契約書(吸収分割の場合)、分割計画書(新設分割の場合)の写
B 分割会社及び承継会社の商業登記簿謄本
(3)留意事項
 会社分割は、債権債務が他の会社に譲渡されるわけですが、 その内容によっては債権保全等その他において重大な事態も予想されることから、 会社分割が法的に確定する前に協議していただくものです。
 催告を受け、そのまま放置されると、異議申述期間が経過し、 法的に承認されたものとみなされます。この場合、代位弁済の請求を受けても、 当協会との約定書第9条に抵触する恐れがあるため、代位弁済に応じられない場合もあります。 充分ご留意下さい。

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